プレゼンが苦手な方でも研究生活では必ず研究/進捗報告をしなければいけません。
大学生であれば講義で何回かプレゼンを経験された方が多いと思いますが、講義とは違い徹底的にダメ出しをされるなど長時間お説教をされる可能性があるのが研究報告会です。
そのため、報告会に対して強い苦手意識を抱いている学生さんは少なくないと思いますし、私自身は大の苦手でした。
長時間怒られる同期や先輩を目の前で見てきたので、次は自分がそうなるんじゃないかといつもビクビクしていました。笑
M1 の頃まではずっと強い苦手意識があった私ですが、M2 になってからは以前ほどの苦手意識は無くなりました。
ここでは、研究/進捗報告会に強い苦手意識のある学生さんが少しでも苦手意識を和らげるために必要な心構えを紹介します。
目次
粗探しの場ではない
報告会では自分よりも知識や経験のある先輩や専門家である教員の前でプレゼンをし、その方々からひたすら質問攻めに遭います。
質問に上手く答えられなかったり、自分の知識不足や考えの浅さを晒してしまうこともあるでしょう。
時には教員に強い言葉で叱責されてしまうこともあると思います。
誰だってこういう状況は避けたいですし、粗探しをされているように感じる方もいるかもしれません。
しかし、報告会は粗探しの場ではなく、今後研究を進めていくための現状報告の場です。
報告会の場で卒業が判定されることはありません。
そのため、その場では怒られたり恥ずかしい思いをするかもしれませんが、現段階で知識不足や間違いに気付けて良かったと認識して下さい。
そして自分に出来ることから少しずつ改善してきましょう。
指摘されるということはまだまだ改善の余地があるということです。
やれることをやったのであれば堂々としていればいい
研究生活において全然進捗が無い時の報告会ほど絶望的な状況は無いと思います。
進捗が無いのは別に珍しいことではありませんが、発表の内容次第で炎上に繋がりかねないので、発表の前日から憂鬱な方が多いのではないでしょうか。
どれだけ時間を掛けて試行錯誤しても、なかなか結果として表れることが少ないのが研究です。
だからこそ、自分の中でやれることをやったのであれば進捗が無いことに後ろめたさを感じる必要はありません。
悪いことをしたわけではないので、自分がどう考えて実験に取り組んできたのかを堂々と発表してください。
- 何故この実験方法・条件を採用したのか
- 得られた結果をどう評価したのか
- 何が上手くいかなかった要因と考えたのか
- 具体的な改善策として何を考えたのか
自分の認識に誤りがあり、それを指摘された時は前述のように改善すればいいだけです。
また、上手くいかない要因や改善策が思い浮かばないのであれば、今後研究を進めていくために行うのが報告会なので積極的にアドバイスを求めましょう。
私自身が報告会への苦手意識が和らいだのは開き直れたからだと思っています。
威圧的な対応をされても “研究の評価” と “自分の評価” は混同しない
これまでの学生生活で経験ないくらい徹底的にボコボコにされるのが報告会ではないでしょうか。
それが指導として正しいのかは分かりませんが、やられて気分のいい人はまずいないでしょうし、報告会への苦手意識がより強まる原因だと思います。
時には強い口調で批判されて落ち込んでしまうこともあるでしょう。
自分よりも立場が上である教員に高圧的な対応をされたら精神的なショックは大きいですよね。
確かに教員はその分野の専門家なので、研究への取り組み方や考え方への批判や指摘は素直に受け入れ、改善に努めた方が自分自身のためになるのは事実です。
しかし、それはあくまで研究に対する評価であって、学生個人への評価ではないので混同しないようにしましょう。
専門家 (研究者) の立場から見て、研究への取り組み方や考え方を評価あるいは指導するのが教員の仕事であり、学生の人柄に関しては研究室でしか関わりがない教員に分かるわけがありません。
そのため、仮に人格を否定するような発言があったとしても一切に真に受けないようにしましょう。
ただ、あまりにも我慢できない時は学内の学生相談室の利用を検討して下さい。
私の同期は教員からアカハラともとれる言動の標的にされていましたが、相談室を利用したおかげでそのような対応は一切無くなりました。
苦手意識がある人は意外と多い
報告会では自分が行ってきた実験、考察を専門家である教員を説得できるくらい「論理的に説明」することが求められます。
「論理的に説明」って文字にしたり、口にするのは簡単ですが、実際にやるのは決して簡単ではありません。
答えの無い研究であるなら尚更難しいことだと思いますし、上手くいかなかった原因や改善策がポンポン思い浮かんだら苦労しないですよね。
このサイトでも報告会に関する記事へのアクセス数が非常に多いので、報告会に苦手意識を抱いている学生さんは多いようです。
気休めにしかならないと思いますが、報告会が苦手という悩みは自分 1 人だけではありません。
最後に
報告会が苦手な人にとってはもの凄く憂鬱な時間だと思います。
私も多少和らいだとしてもずっと苦手意識はありましたし、学生生活最後の報告会が終わった時は、帰りの電車内で泣きそうになるくらい嬉しかったのを今でもよく覚えています。笑
逃げ出したいと思う方がいるかもしれませんが、報告会は今後研究を進めていくために貴重なアドバイスを頂ける場でもあります。
自分で出来る限りのことはやった上で、報告会の場を自分が研究を進めるために利用してやると思えるようになれば、苦手意識は徐々に薄らいでいくと思います。
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