研究生活では指導教授よりも先輩から直接指導してもらう機会が多いですが、直属の先輩との関係に悩む学生さんは少なくありません。
- 怖い、厳しい
- 指導してくれない
- 常に上から目線
関連する研究テーマを持つ先輩に実験操作や研究の進め方を教えて頂くので、先輩と良好な関係を築くことが少なからず進捗に影響しますし、今後の研究生活にも大きく影響します。
私の同期でも先輩との関係に苦労している人が数人しました。
どんな先輩かどうかはいざ研究生活が始まってみないと分からないですし、自分で選べないので、難しい問題です。
合わない先輩だったとしても、なるべく大きな衝突をせずに無事に卒業したいですよね。
ここでは、直属の先輩と合わないと感じている学生さんに心掛けて欲しい点を紹介します。
目次
関係が悪化するきっかけを作らない
研究経験の乏しい B4 の学生さんが 1 人で研究を進めるのは難しいため、一番避けなければいけないのは先輩に目の敵にされてしまう状態です。
ちゃんと指導してもらえない状況は何としてでも避けたいです。
そのため、自分に非がある状況は絶対に作らないように心掛ける必要があります。
ただ、結構当たり前のことをするだけなのでそんなに難しくありません。
- 報連相を徹底する
- ちゃんと調べ、考えてから質問する
- 意見やアドバイスを求めたならせめて検討する
先輩のことが嫌いでも上記の 3 点は常に心掛けて下さい。
報連相を徹底する
当たり前ですが、人に何かを教えるためにはある程度時間を確保する必要があります。
実験操作を教えたり、どのように研究を進めていくかを話し合う場合はそれなりに時間が掛かるでしょう。
もちろん先輩は後輩の面倒を見る立場ではありますが、先輩も実験があるので、自分の都合で先輩を振り回さないよう気を付けなければいけません。
いつ指導してもらいたいのか事前に連絡・相談し、本人に確認を取りましょう。
また、一応先輩も後輩の実験を気に掛けているので、得られた実験結果や自分の考えは報告・相談するように心掛けて下さい。
そして、何かやり取りを終えた後はお礼を忘れないで下さい。
「こいつのために自分の時間を使いたくない」と思わせないために失礼の無いようにしましょう。
ちゃんと調べ、考えてから質問する
始めの頃は難しいと思いますが、疑問に思ったことや分からない点はまず自分で調べ、考えてから質問するように心掛けましょう。
忙しい時や自分の研究のことを考えている時に、調べたら分かるようなことを何度も聞かれるのは結構ストレスです。
「そんなこと聞くなよっ💢」と言葉に出てしまう人もいると思います。
そうなると今後は怖くて質問し辛くなってしまいますよね。
自分に出来る限りのことをやってから質問するように心掛けましょう。
意見やアドバイスを求めたならせめて検討する
先輩に意見やアドバイスを求めるくせに、その提案を無視するのは避けましょう。
もちろんちゃんとした考えがあった上でなら構いませんが、「作業が面倒臭い、時間が掛かる」等の自分にとって都合が悪い意見だったから聞き流すのはよくありません。
先輩からしたら「じゃあ聞くなよ !」と思いますよね。
実際に私自身もこれをやられた時はイラっとしてしまいました。笑
自分の中である程度答えが決まっているなら意見を求めない方がいいと思います。
無理に先輩の実験ペースに合わせる必要は無いし、先輩が絶対ではない
学生さんにとって最も大事なのは研究を通じて論理的思考力と問題解決力を養うことです。
先輩のペースに合わせることが目的ではありませんし、先輩の研究テーマではなく自分の研究テーマです。
「そんなことも知らないのか」と後輩に対して見下した態度を取る先輩もいるかもしれませんが、自分のペースで少しずつできることを増やしていければ何も問題ありません。
- 論文の内容を理解できる
- 自分で実験計画を立て、遂行できる
- 上手くいかなかった原因を考え、具体的な改善策を考える
自分に間違った点があれば改善していけばいいので、心無い言葉を気にする価値はありませんし、先輩が絶対ではありません。
先輩に気に入られることよりも研究生活を通じて自分が成長することが大切です。
他の先輩を頼ったり、論文や卒業生の研究資料を参考にする
器具や装置の扱い方に関しては直属の先輩でなくても知っているので、直属の先輩に質問しにくい時は他の先輩を頼りましょう。
基本的な実験操作なら YouTube で教えてくれている動画もあるので是非参考程度に見て下さい。
また、どういう実験をすればいいのかは論文や卒業生の研究資料を参考にしましょう。
研究室の規模や発足年数にもよりますが、やれる実験は限られていますし、似たような実験が多いと思うので、自分の研究を進める上で参考になると思います。
最後に
人によって相性があるので、人間関係が絡む問題は難しいです。
“できる” 先輩が必ずしも良い指導者になるとは限りません。
一番大切なのは先輩との相性よりも研究生活を通じて自身が成長し、無事に卒業を勝ち取ることです。
先輩が合わないと感じるなら、言い方は悪くなってしまいますが、相手を怒らせずに上手く利用して自立してしまいましょう。
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