大学院に進学した学生さんが全員研究好きとは限らないと思います。
研究職を志して進学を決めたものの、研究生活を経験して心境の変化があった方もいるのではないでしょうか ?
- 研究に向いていないかもしれない
- 全然進捗が出せなくてしんどい
- この生活をあと 2 年も続ける自信がない
研究室にも行きたくないと思っている学生さんは決して少なくないはずです。
しかし、自分の人生に関わることなので簡単に辞めるなんて選択は取れないと思います。
何としてでも修士号を取得するために、嫌でも研究室に向かうのが現実ではないでしょうか。
ここでは、研究に行きたくない修士学生さんに心掛けて欲しい点を紹介します。
目次
修論執筆に必要な実験データを整理し、データ取得に向けた短期目標を設定する
学術誌への投稿が必須ではなく努力が評価の対象になる修論とはいえ、その努力は実験データおよび進捗で示すことになります。
そのため、まず修論執筆に向けて必要な実験データを整理してください。
そして、そのデータを取得するために週 or 月単位で実験計画を立てましょう。
また、滞りなく計画通りに実験が進むとは限らないため、あらゆる可能性を考慮して、あらかじめ対応策を考えておくことを強くお勧めします。
修士課程は 2 年間ではありますが、何となく過ごしていたらあっという間に修論の時期がやってきます。
好きではないことに頭を使うのをつい避けてしまいがちだと思いますが、後回しにすると必ずしわ寄せがやってきます。
早いうちに面倒事を処理しておくことが、後で必ず自分自身を助けることになります。
研究関連の用事は研究室で片付け、自宅に持ち込まない
自宅にいる時ぐらい研究のことは忘れて、のんびり好きなことでもやりたいですよね。
そのため、報告書の作成のような研究関連の用事は研究室にいる間に片付けてしまいましょう !!
- 論文を読む
- 報告書を作成する
- 実験データを整理する
研究室にいる間はずっと実験しているわけではないと思います。
実験の合間の時間って案外暇ですよね。
普段だったらスマホをいじったりするこの暇な時間をデータ整理や資料作成の時間に充てましょう。
面倒な作業ってつい避けて後回しにしてしまうと思いますが、その分だけ休日の自分の時間を消費することになります。
なかなか集中できなければ、時間制限を設けて時間のプレッシャーをかけると、案外集中できるので、是非やってみて下さい。
自分自身のために嫌なことほど先に片付けてしまいましょう。
就職活動を見据えて、少しずつ始動する
先輩方が就活と実験の両立に苦労されている姿を見たことありませんか ?
実験主体の生活スタイルに就活が上乗せされるだけなので、大学院生の多くが満足のいく就活が出来ていないのが現実だと思います。
「まだ M1 だし余裕あるでしょ」と思っていても、案外あっという間に就活の時期を迎えてしまいます。
そのため、就活を見据えて早期に始動するのが自分自身のためになります。
- 業界・業種研究、自己分析、SPI の勉強 等
- 翌年就活に専念するために今は実験に専念する
また、大学院を中退したい考えが少しでもあるのなら、中退者向けの就職支援サービスについて調べておいてください。
ただ我慢するしかない状況は結構辛いものがあるので、自分の中で選択肢を用意しておきましょう。
独学でスキルを学び始める
大学院を辞めたいけど躊躇してしまう一番の要因は就活に響くと考えているからではないでしょうか ?
既卒でこれといったスキルも無い状態で就活に臨んだら厳しいと考えるのは当然だと思います。
そのため、前述したように研究関連は研究室で片付け、休日は少しずつで構わないので、何かスキルを身に付けるための勉強を始めることを強くお勧めします。
私自身も M2 になってから少しずつ英語を勉強し始め、研究生活に苦労した私自身の経験を、今悩んでいる学生さんの役に立てられたならと思い、このブログを開設しました。
開設して 1 年以上経ちますが、徐々にこのサイトにアクセスして下さる方が増えてきたことを非常に嬉しく思っています。
また日本全体としても、2020 年の自粛の影響でスキルアップや副業への関心がより高まったのではないかと思います。
日経 HR と日本経済新聞社が日経 ID 会員を対象 (回答人数 : 4,279 人) に副業に関する調査を実施したところ、6 割近くの人が副業に関心があると回答しました。
「収入の確保」が副業の目的として最も多かったものの、「スキルアップ」や「仕事の幅を広げる」といった自分の成長を目的としている方も多いようです。
自分自身の選択の幅を広げるべく、スキルを身に付けるために勉強しておいて損は無いと思います。
最後に
大学院進学を後悔している方は今が一番しんどいと思います。
私自身も当時はたまらなく辛かったのをよく覚えています。
なかなか進捗が出せなかったので、こんな状態がずっと続くんだろうなぁと絶望していました。
M1 の頃は深刻に思い詰めていましたが、M2 になってからは自分の中で選択の幅を広げることを意識したおかげで、多少心に余裕が生まれました。
進学を後悔している学生さんもただ今の状況を我慢するのではなく、自分自身のために選択の幅を広げることを意識して欲しいと思います。
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