研究生活が辛くて、可能であれば研究室に行きたくないと思っている学生さんは少なくないでしょう。
しかし、論文を書けるだけの実験データを取得しなければいけないので、辛くても我慢している方がほとんどではないでしょうか ?
私自身、研究が停滞している期間が長かったので、その当時は毎朝目覚めた時から憂鬱な気分でした。
「あと○年の辛抱だ」と自分に言い聞かせてましたが、ますます辛くなるだけでした。泣
実際に私と同じように割り切れない方もいると思います。
ここでは、無事に卒業を勝ち取るために研究室に行きたくない原因への対処法を紹介します。
目次
直属の先輩が合わない
研究を始めたての頃は直属の先輩と相談しながら研究を進めていきます。
そのため、先輩と上手くコミュニケーションを取ることが研究の進捗にも少なからず影響します。
しかし、先輩と合わなくて苦労している学生さんもいますし、私の同期は関係が悪化して研究室に来なくなりました。
私も実験に慣れた頃に、研究の方針を巡って意見が食い違ったことがあり、非常に気まずくなった経験があります。
先輩と合わないから研究が進まない事態は避けなければいけないので、以下に対処法を 2 点示します。
論文や先輩方の研究資料を参考にする
論文や先輩方の研究資料には実験目的や方法、条件が詳しく書かれています。
研究室の発足年数にもよりますが、どの研究室にも毎年似たような研究テーマがありますし、行う実験も似通ったものが多いので、自分の研究の参考になると思います。
論文を書くために今後どんな実験をすればいいのか、どんなデータが必要なのか自分自身で把握しておきましょう。
他の先輩に実験操作を教えてもらう
直属の先輩へ頼みづらければ他の先輩に教えてもらいましょう。
私も直属の先輩と関係が悪くなっていた時は、他の先輩に教えて頂きました。
また、簡単な実験操作であれば YouTube で説明してくれている動画もあるので参考程度にみて下さい。
しかし、研究室に直属の先輩しか行っていない実験であれば、研究を進めるために頭を下げてでも教えてもらいましょう。
指導教員の言い方がキツイ
研究室のボスである指導教員との相性に悩む学生さんは少なくありません。
学生に指導する際の「キツイ言い方」が合わないと感じる要因の 1 つではないでしょうか ?
学生が教員の求めているレベルに達していない時の苛立ちが言動に表れているのだと思います。
本人は指導しているつもりなのかもしれませんが、学生からしたら大きなストレスですし、心無い言葉に傷つけられた方も沢山いると思います。
私自身も何度もそういう場に居合わせたり、実際に言われた経験があります。
学生側に問題がある場合も確かにありましたが、そんなキツイ言い方をする必要があるのかずっと疑問に思っていました。
怒鳴ることを指導と捉えている人もいるので、難しい問題だと思います。
学生相談室を利用する
最も避けなければいけないのは研究室に行けなくなってしまう状況です。
上下関係がはっきりとしているので、学生から教員に対して「言い方を改めて欲しい」とは頼みにくいと思います。
それに正論であればキツイ言い方をしても構わないと思っている可能性もあるので、学内の学生相談室を利用して下さい。
カウンセラーさんを通じて教員へ連絡を取って対応してくれる場合があります。
実際に私の同期は教員に標的にされていましたが、相談室を利用してから彼に対して以前のようなひどい対応は無くなりました。
行きづらいかもしれませんが、自分自身のために相談室を利用することも検討してください。
研究が進まない
学部生や院生 (修士) は論文投稿が必須でないとしても、論文を書くためには実験データや進捗が必要です。
そのため、なかなか研究が進展しない状況は精神的に堪えると思います。
家にいる時でも研究のことが頭から離れずに思い悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。
上手くいかない日々が続くと、徐々に研究室にも行きたくなくなりますよね。
1 人で抱え込まない
「これくらい自分で乗り越えないといけない」と 1 人で抱え込んでしまう方もいると思います。
しかし、自分の考えを整理しても策が思いつかないのであれば、それ以上考えても同じ結論に至るだけです。
それは自分の中で限界を迎えているということなので、自分より経験のある先輩や教員にアドバイスを求めましょう。
論文提出が差し迫った時に「なんでもっと早く相談しに来なかったの ?」なんて状況は避けたいので、指導教員には必ず相談するように心掛けて下さい。
上手くいかない方向性を示すのも重要
研究には答えが無いので、やってみないと分からない点が多いです。
そのため、今後研究を進展させるために上手くいかない方向性を示した実験データはとても貴重です。
ネガティブデータは無駄ではありません。
他の選択肢にも視野を広げる
結果に追われていると、つい視野が狭くなってしまい今行っている方法でデータを出すことに拘ってしまうと思います。
しかし、実験は研究を進めるための手段の一つに過ぎないので、「別ルート」や「他の実験条件・方法」を検討することも大切です。
研究自体楽しくない、つまらない
好きで研究をしている学生はそう多くないと思います。
希望の研究室に入れなかった方や卒業するために仕方なく研究室に行っている方もいるでしょう。
つまらない上に、
- 拘束時間は長い
- 土日も実験しないといけない
- 指導教員は厳しい
- 休日に論文を読んだり、資料を作成しないといけない
- 研究は進まない
と、ますます研究室に行きたくなくなるでしょう。
論文執筆に必要なデータを整理する
卒業するために必要なのは「実験する、データを集める、論文を書く」の 3 点だけです。
向き不向きや好き嫌いなどは問われていません。
研究のことなんか考えるのも嫌な方もいると思いますが、論文を書くために必要なデータを整理しましょう。
そして、データ取得に向けて実験計画を立て、自分のすべきことを明確にしましょう。
期待通りのデータが得られなくても、意味のあるデータが得られれば十分価値のあるデータです。
精神論は好きではありませんが、実験する度に卒業に少しずつ近づいていることを自覚出来れば、モチベーションにも繋がると思います。
最後に
毎日研究室のことが頭から離れない状況は辛いと思います。
研究よりも体調の方が大切ですし、やるべきことをやっていれば、多少休んだところですぐに卒業が危うくなることはありません。
あまり根詰めずに自分のペースでほんの少しだけ頑張りましょう。
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