研究生活において全然研究が進まない状況は珍しくありませんが、長期間その状況が続くと焦りが出てきますよね。
学部生や院生 (修士) は論文投稿が必須でないとしても、卒業するためには実験データや進捗が必要なので、期限が迫ってくるにつれて、そのプレッシャーもさらに大きくなると思います。
指導教員から厳しく詰め寄られることもあるかもしれません。
常に「成果を出さなければいけない」というプレッシャーに追われる毎日は精神的に堪えると思います。
研究に真剣に取り組む姿勢は素晴らしいですが、それは健康あってこそです。
研究成果は自分ではコントロールできませんが、精神的に病んでしまうのは自分次第で防げます。
私自身は精神的にかなり参ってしまい、しばらく休養を取りましたが、対処法を意識したおかげで何とか大学院を卒業出来ました。
ここでは、研究が進まない毎日で心を病まないために心掛けて欲しい点を紹介します。
目次
やるだけやったら開き直る
研究には答えがありませんし、どれだけ努力をしても実験結果は自分でコントロールできません。
真面目に取り組んでいるからこそ、上手くいかない度に酷く落胆してしまうと思います。
研究が進まないことに責任を感じ、自分自身を責めてしまう方もいるのではないでしょうか ?
しかし、自分の中で出来る限りのことをやったのであれば、結果が出ないことに後ろめたさを感じる必要はありません。
「やれることはやったし、むしろこの条件ではこういう結果になることが分かったんだから、何も悪くない」のように堂々と開き直ってください。
また、私も経験があるのですが、論文に書いてある通りに実験しても再現が取れないケースもあります。
論文が必ずしも正しいとは限らないので、論文通りの結果にならなくても自分を責めないようにしましょう。
こういう場合は研究室の先輩や指導教員に実験している所を見てもらい、それでも結果が変わらなければ、条件検討や別ルートを検討することをお勧めします。
1 人で抱え込まない
研究は全て自分 1 人でやらなければいけないという決まりはありません。
行き詰った時は先輩や指導教員に積極的に相談しましょう。
相談しにくいかもしれませんが、経験豊富な方の意見はもの凄く貴重です。
学生に助言や指導をするのが教員の仕事なので、「こんなことで相談したら怒られるかも」と怯えずに、堂々と相談して下さい。
目上の方に相談するのってそれなりに勇気がいると思いますが、1 番大切なことは論文を完成させて無事に卒業することです。
期限が迫っている時に全然データがありませんという状況は絶対に避けたいので、行き詰った時は躊躇わずに相談しましょう。
数日休みリフレッシュする
毎日朝から晩までずっと研究のことで頭がいっぱいですよね。
睡眠時間を削ったりと体力的・精神的に十分な休養を取れていない方もいると思います。
研究は頭をよく使うので、睡眠不足は集中力や思考力といったパフォーマンスの低下に直結します。
さらに、睡眠不足はネガティブ思考に繋がりやすく、ただでさえ研究が進まなくて悩んでいるのに、さらなるストレスを抱えることになります。
研究が進まなくて焦っているとは思いますが、まずはしっかり休養を取りましょう。
ベストパフォーマンスを発揮できるのは心身共に万全の時ですし、健康よりも大切な研究はありません。
自分自身のため、今後も研究に取り組むためにちゃんと休養を取ってください。
研究への批判・指摘だけ聞き入れ、それ以外の非難は聞き流す
学生さんにとって最も憂鬱な時間帯が研究報告会ではないでしょうか。
批判・指摘を頂ける貴重な場ですが、教員から厳しい言葉を言われることもあるので、進捗が無い状態で向かえる報告会は絶望的な状況だと思います。
学生側に非がある場合もありますが、悪いことでもしたかのように怒鳴る教員もいますし、それが原因で研究室に来れなくなる学生もいます。
私もそういう場に居合わせたり、その標的になった経験もありますが、聞いているだけで嫌な気分になりました。
怒鳴ることを指導と考えていたり、正論であればどんな対応をしてもいいと思っている人もいるので、非常に難しい問題です。
ただ、報告会が嫌でも卒業するためには指導教員への報告は避けられないので、自分の意識を変える必要があります。
まず研究を進めるために研究への批判・指摘は真摯に受け止め、改善に努めましょう。
指摘されるということは改善の余地があるということですので、落ち込む必要はありません。
そして、自分に対する非難は聞き流すように心掛けて下さい。
真面目に取り組んでも研究が進まないのは研究が難しいからであって、学生に責任があるからではありません。
最後に
研究が進まなくて苦しんでいる学生さんは少なくありません。
不安やプレッシャーで押しつぶされそうなときもあると思います。
研究に真剣に取り組む姿勢は素晴らしいですが、自分を苦しめてまでやるものではありません。
自分自身のために適度に息抜きしながら、周りの助けも借りながら進めていきましょう。
関連記事
カワラボ
最新記事 by カワラボ (全て見る)
- 大学院進学は避けた方がいい ? 研究に向かない人の特徴 - 2021年4月5日
- 研究室の教授と合わない学生が関係を悪化させないために意識すべき点 - 2021年2月12日
- 修論発表会の不安や緊張との向き合い方 - 2021年1月29日
コメント